セブンイレブンの営業時間見直しと働き方改革

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<セブンイレブンの動き>

コンビニエンスストアの最大手セブンイレブン・ジャパンが、長年続いた24時間営業の見直しを検討しています。

人手不足で店員の確保が難しいなどを理由に、営業時間の短縮を希望するオーナーが増加していることなどに配慮してのことです。

 

<かつての営業時間>

その昔、セブンイレブンの営業時間は午前7時から午後11時までが基本で、まさにセブンイレブンでした。

しかし、実験的に一部の店舗を24時間営業にしたところ、昼間の売り上げも増えたなどの理由で、24時間営業が標準になっていきました。

 

<他のコンビニでは>

2007年にはローソンが、試験的に一部店舗で営業時間の短縮を行ったところ、昼間も含めて売り上げが減り、その店舗のオーナーから24時間営業へ戻すよう要望が出たそうです。

2017年には、ファミリーマートでも24時間営業の見直しが検討されました。

しかし、どちらの店舗も24時間営業が続いています。

 

<働き方改革の流れ>

現在では、働き方改革が推進されていて、2019年4月からは働き方改革関連法が施行されます。

たしかに、働き方改革の本質は必ずしも明確ではありません。

しかし、働き方改革に関する現在までの動向をもとに考えると、その本質は「働き手の不安を解消し満足度を高めるための多面的な施策により、労働生産性( 付加価値額 / 実労働時間 )を向上させる変革」といえます。

それぞれの企業にとっては、「働き方の効率と社員の向上心を高めて、企業の利益を伸ばす改革」ともいえます。

長期的に見れば企業の安定と成長を促す施策ばかりですが、目先にとらわれると企業の負担が強く意識されますので、関係法律の整備により政府が推進する形がとられています。

中小企業であっても、従業員の希望を少し叶えて、会社の利益を伸ばす作戦であることを納得し、積極的に働き方改革に取り組まなければなりません。

 

<ロイヤルホストの取組み>

深夜時間帯の仕事については、求人広告を出しても応募者が少ないのが現状です。

こうした中で、ロイヤルホストは2017年から24時間営業をやめて、客単価の増加に成功し、生産性が向上したそうです。

店員が少ないレストランでは、何かとお客様が待たされることになり、どうしてもサービスが低下してしまいます。十分なサービスが提供できない時間帯の営業を、思い切ってやめた方が、お店の評判も向上することでしょう。

ただ、ロイヤルホストの場合は、24時間営業をやめるとともに商品の品質を高める作戦で、高品質なパスタやステーキの提供を同時に開始しています。

 

<予想される展開>

今後は、一部の店舗で実験的に営業時間の変更をかけてみて、上手くいけば他店でも同様にするという動きが盛んになりそうです。

しかし、働き方改革は、働く人たちが、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で選択できるようにするための改革でもあります。深夜時間帯に働きたい、早朝でなければ働けないという人々がいる以上、このニーズを満たすため、深夜営業や24時間営業なども残しておく必要があるわけです。

ですから、過重労働につながるという短絡的な判断で、24時間営業が消えることはないでしょう。

 

2019.03.04.解決社労士

東京都社会保険労務士会 武蔵野統括支部 働き方改革研究会 代表

大きな案件や専門性の高い業務は、30名を擁する働き方改革研究会の選抜チームでご依頼を受けております。