フレックスタイム制についての労働基準法改正後の解釈

LINEで送る

<労働基準局長の通達>

平成30(2018)年12月28日、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あてに、働き方改革を推進するための関係法律整備に関する法律による改正後の労働基準法関係の解釈について、指針となる通達が出されました。

フレックスタイム制については、次のような内容となっています。

 

<時間外・休日労働協定(三六協定)と割増賃金との関係>

清算期間が1か月を超える場合、清算期間を1か月ごとに区分した各期間を平均して1週間当たり50時間を超えて労働させたときには、時間外労働が発生するので、三六協定の締結と割増賃金の支払いが必要となります。

こうしたときには、清算期間の途中であっても、それぞれの期間に対応した賃金支払い日に割増賃金を支払わなければなりません。

 

<時間外・休日労働協定(三六協定)の協定事項 >

フレックスタイム制で三六協定を締結する際、改正後の労働基準法でも、1日について延長できる時間を協定する必要は無く、1か月と1年について協定すればよい。

 

<月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の適用>

清算期間が1か月を超える場合、清算期間を1か月ごとに区分した各期間を平均して1週間当たり50時間を超えて労働させた時間については、清算期間の途中であっても、それぞれの期間に対応した賃金支払い日に割増賃金を支払わなければなりません。

この時間外労働時間が、月60時間を超える場合には、5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。

また、清算期間を1か月ごとに区分した各期間の最終の期間については、その最終の期間を平均して1週間当たり50時間を超えて労働させた時間に加えて、その清算期間の総実労働時間から、①その清算期間の法定労働時間の総枠と②その清算期間中のその他の期間に時間外労働時間として取り扱った時間を控除した時間が、時間外労働時間として算定されます。

この時間外労働時間が、月60時間を超える場合には、5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。

 

<改正労働基準法36条6項2号,3号の適用>

 

【改正労働基準法36条6項2号,3号】

6項 使用者は、第1項の協定(三六協定)で定めるところによって労働時間を延長して労働させ、又は休日において労働させる場合であっても、 次の各号に掲げる時間について、当該各号に定める要件を満たすものとしなければならない。2項 1箇月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間

 100時間未満であること。

3項 対象期間の初日から1箇月ごとに区分した各期間に当該各期間の直前の1箇月、2箇月、3箇月、4箇月及び5箇月の期間を加えたそれぞれの期間における労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間の1箇月当たりの平均時間

 80時間を超えないこと。

 

清算期間が1か月を超える場合のフレックスタイム制では、清算期間を1か月ごとに区分した各期間を平均して1週間当たり50時間を超えて労働させた時間に対して、この規定が適用されます。

また、清算期間を1か月ごとに区分した各期間の最終の期間については、その最終の期間を平均して1週間当たり50時間を超えて労働させた時間に加えて、その清算期間の総実労働時間から、①その清算期間の法定労働時間の総枠と②その清算期間中のその他の期間に時間外労働時間として取り扱った時間を控除した時間が、時間外労働時間として算定され、この時間に対してこの規定が適用されます。

 

<留意事項>

フレックスタイム制は、労働者があらかじめ定められた総労働時間の範囲内で始業と終業の時刻を選択し、仕事と生活の調和を図りながら働くための制度であり、長時間の時間外労働を行わせることは、フレックスタイム制の趣旨に合致しないことに留意しなければなりません。

 

2019.01.15.解決社労士