女性活躍推進法の施行後3年の見直し

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<労働政策審議会>

平成30(2018)年11月19日、労働政策審議会雇用環境・均等分科会(旧雇用均等分科会)で、女性の活躍の推進のための対策及びパワーハラスメント防止対策等についての審議が行われ、配布資料も公開されています。

労働政策審議会は、労働政策について審議を行う委員会です。厚生労働省に置かれている審議会のひとつで、厚生労働大臣の諮問機関ですから、ここでの審議が労働関係法令の改正案に反映されます。労働政策審議会に関する情報を把握することにより、今後の政府の動きや企業の取り組むべき課題を先取りすることができます。

 

<女性活躍推進法の施行後3年の見直し>

これについては、3項目に分けて総論が述べられています。枠内は原文をそのまま引用したものです。

 

【女性活躍の取組】

女性活躍推進法が施行されて以降、民間企業における同法に基づく女性活躍の取組は着実に進展。行動計画の策定が義務付けられた常時雇用する労働者が301人以上の企業については、平成30 年9月末時点で99.1%が行動計画を届出。また、厚生労働省が運営する「女性の活躍推進企業データベース」では、約1万2千社が行動計画を掲載し、約1万社が同法に基づく情報を公表。

 

対象となる企業は、行動計画の策定と提出が義務付けられていますから、提出率が高いのは当然でしょう。

企業が形式的に策定・提出しているだけでなく、熱心に取り組んでいるのかは見えません。

ただ、熱心に取り組んだ企業は女性の定着率が向上しているでしょうし、その成果を公表することによって女性の採用に役立っているでしょう。

 

【女性活躍を一層推進するために】

今後、社会全体で女性活躍を一層推進するためには、計画的なPDCA サイクルを促す行動計画の策定や、求職者の職業選択に資する情報公表等に、より多くの企業が取り組むことが必要。現在、300 人以下の企業については女性活躍推進法に基づく取組が努力義務とされているが、既に多くの企業が何らかの取組を進めている一方、取組を進める企業においても課題を感じていることを踏まえれば、これらの企業においても、負担軽減に配慮しつつ、確実な取組を求めることが必要。

 

残念ながら、男尊女卑のような昭和の考え方から抜け出せない企業も残っています。

そのため審議会では、101人以上300人以下の企業にも、行動計画策定を義務付けるべきではないか、情報公表を義務付けるべきではないかということが議論されています。

 

【インセンティブの充実】

行動計画策定や情報公表等の取組の内容については、女性活躍推進法の基本原則を踏まえ、「職業生活に関する機会の提供」と「職業生活と家庭生活の両立」に資するものとなるよう制度を見直すとともに、企業に対するインセンティブを充実させることが必要。

 

インセンティブと言っても、報奨金のようなものが給付されるわけではなく、一定の認定基準をクリアした企業については、行動計画の策定義務を免除するといったことが議論されています。

一方で、求職者の職業選択に影響を与える情報公表義務違反や虚偽の情報公表に関して勧告に従わない企業については、企業名を公表できることとしてはどうかという議論もあります。

 

2018.11.22.解決社労士