勤務日数が少なくなった従業員の社会保険

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<社会保険の加入基準>

社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入は、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が常時雇用者(正社員など)の4分の3以上というのが原則の基準です。

ただし、大企業などで特定適用事業所となっている場合には、1週間の所定労働時間が20時間以上でも加入となりえます。

「勤務日数が少なくなった」というのが、一般の企業で1か月の所定労働日数が常時雇用者(正社員など)の4分の3を下回ったという意味であれば、社会保険から脱退(資格喪失)することになります。

特定適用事業所の場合には、1週間の所定労働時間が20時間を下回ったのであれば、同様に社会保険から脱退(資格喪失)することになります。

 

<所定労働時間・日数>

「所定」とは「あらかじめ決められている」という意味です。

そして、所定労働時間や所定労働日数は、使用者と労働者との労働契約での合意によって決まります。

企業は「就業規則」か、個人ごとに交付する「労働条件通知書」などの書面で、労働者に所定労働時間や所定労働日数を示します。これを示さないのは労働基準法違反ということになります。

 

<事実か契約か>

社会保険の加入基準は、事実としての勤務日数ではなく、所定労働日数が原則です。

ですから、病気や家庭の事情により、一時的に勤務日数が少なくなったに過ぎない場合には、所定労働日数は変更が無いと考えられます。

なぜなら、一時的な事情が解消すれば、元どおりの勤務をするようになると考えられるからです。

もし、長期にわたって勤務日数が少ないままであることが見込まれるのであれば、使用者と労働者とで話し合い、所定労働日数を変更する必要があります。

これをしないと、社会保険の加入だけでなく、年次有給休暇の付与日数や出勤率の計算が実態に合わなくなってしまいます。

 

ところで、所定労働日数が原則だというのは例外があるからです。

使用者が労働者の社会保険加入を不当に避けるため、実際には加入基準を満たす勤務実態であるのに、所定労働時間を短く、所定労働日数を少なくして、労働条件通知書も嘘の内容にして交付しているような場合があります。

こうした場合には、勤務の実態に即して社会保険に加入(資格取得)することになっています。

 

2018.09.20.解決社労士