年金の繰下げ受給

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<繰下げ受給とは>

年金の繰下げ受給というのは、受給権が発生してもすぐには受給を開始せず、年金の受給開始を先送りして受給することです。

老齢基礎年金は、65歳で請求せずに66歳以降70歳までの間で申し出た時から老齢年金を繰下げて請求できます。

繰下げには、老齢基礎年金の繰下げの他に、老齢厚生年金の繰下げがあります。

ただし、65歳よりも前に受給できる特別支給の老齢厚生年金は「繰下げ制度」がありません。受給権発生日以降は、速やかに請求してください。

 

<老齢基礎年金の繰下げ受給(昭和1642日以後生まれの場合)>

昭和1642日以後に生まれた人については、支給の繰下げを申し出た日の年齢に応じてではなく、月単位で年金額の増額が行われることになります。また、その増額率は一生変わりません。

年齢の計算は「年齢計算に関する法律」に基づいて行われ、たとえば「60歳に達した日」とは、60歳の誕生日の前日になります。

 

繰下げできるのは、他の年金の権利が発生するまでの間です。

65歳に達した日から66歳に達した日までの間に、遺族基礎年金、障害基礎年金(老齢厚生年金の繰下げについては、障害基礎年金を除く)、厚生年金保険や共済組合など被用者年金各法による年金(老齢・退職給付を除く。昭和61年改正前の旧法による年金を含む)を受ける権利がある場合は、繰下げ請求をすることはできません。

 

他の年金の権利が発生したら、すみやかに年金の請求手続きを行ってください。

66歳に達した日より後に他の年金を受ける権利ができた場合は、その年金を受ける権利ができた時点で増額率が固定されます。この場合、65歳からの本来支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金をさかのぼって請求するか、増額された繰下げ支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金の請求をするかを選択できます。ただし、平成17331日以前に他の年金を受ける権利がある場合は、老齢基礎年金の繰下げ請求はできません。

 

繰下げ請求は、老齢基礎年金の権利発生から1年以上待って行いましょう。

65歳に達した日以後に年金の受け取りに必要な加入期間を満たして老齢基礎年金を受ける権利ができた方で、繰下げ請求を予定している場合は、その受ける権利ができた日から1年を経過した日より後に繰下げ請求ができます。

 

老齢厚生年金と老齢基礎年金をそれぞれに繰下げ時期を選択できます。

昭和1742日以降生まれの方(平成1941日以降に老齢厚生年金を受ける権利ができた方を含む)は、老齢厚生年金と老齢基礎年金を別々の希望月で繰下げできます。

 

加算額は、繰下げしても増額されません。

振替加算額は、繰下げしても増額されません。また、繰下げ待機期間中は、振替加算部分のみを受けることはできません。

 

繰下げによる年金は、請求された月の翌月分からの支払いとなります。

70歳到達日以後の繰下げ請求は、請求時期にかかわらず70歳到達時点での増額率になり、70歳までさかのぼって決定され支払われます。ただし、平成2641日より前に70歳に到達している方が、平成2641日以降に遅れて請求した場合、平成265月分からしか年金が支払われませんのでご注意ください。

 

「繰下げによる増額請求」または「増額のない年金をさかのぼって受給」のどちらか一方を選択できます。

繰下げ請求をせず、66歳以後に65歳にさかのぼって、本来支給の年金を請求することもできます。70歳到達(誕生日の前日)月より後に65歳時にさかのぼった請求が行われると、時効により年金が支払われない部分が発生します。必ず70歳到達月までに請求してください。

 

繰下げ請求は、遺族が代わって行うことはできません。

繰下げ待機中に亡くなられた場合で、遺族の方からの未支給請求が可能な場合は、65歳の本来請求で年金決定されたうえで未支給年金として支払われます。

 

なお、昭和1641日以前に生まれた方の場合には、希望すれば66歳以降から、繰下げて老齢基礎年金を受けることができます。繰下げ支給の請求をした時点の年齢に応じて年金額が増額され、その増額率は一生変わりません。

 

<老齢厚生年金の繰下げ受給>(老齢基礎年金の繰下げ受給と同じ部分が多いため説明が重複します)

昭和1742日以後に生まれの方は、原則、66歳に達した日以後に、支給の繰下げの申出ができます。ただし、65歳に達した日から66歳の誕生日の前日までの間に、障害厚生年金、遺族厚生年金などの年金を受ける権利を有したことがあるときは、申出はできません。

また、66歳に達した日以後に、障害厚生年金や遺族厚生年金などを受ける権利が発生した場合は、支給の繰下げの申出はできますが、この場合、他の年金が発生した月を基準として増額率が定められ、繰下げ加算額が計算されます。増額された老齢厚生年金は、実際に支給の繰下げの申出をした翌月から支給されることになりますので、ご留意ください。

昭和1741日以前生まれの方であって、平成1941日以後に老齢厚生年金を受けることができることとなった方も支給の繰下げの申出を行うことができます。

 

繰下げできるのは、他の年金の権利が発生するまでの間です。

65歳に達した日から66歳に達した日までの間に、遺族基礎年金もしくは厚生年金保険や共済組合など被用者年金各法による年金(老齢・退職給付を除く。昭和61年改正前の旧法による年金を含む)を受ける権利がある場合は、繰下げ請求をすることはできません。

 

他の年金の権利が発生したら、すみやかに年金の請求手続きを行ってください。

66歳に達した日より後に他の年金を受ける権利ができた場合は、その年金を受ける権利ができた時点で増額率が固定されます。この場合、65歳からの本来支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金をさかのぼって請求するか、増額された繰下げ支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金の請求をするかを選択できます。ただし、平成17331日以前に他の年金を受ける権利がある場合は、老齢基礎年金の繰下げ請求はできません。

 

繰下げ請求は、老齢厚生年金の権利発生から1年以上待って行います。

65歳に達した日以後に年金の受け取りに必要な加入期間を満たして老齢厚生年金を受ける権利ができた方で、繰下げ請求を予定している場合は、その受ける権利ができた日から1年を経過した日より後に繰下げ請求ができます。

 

老齢厚生年金と老齢基礎年金をそれぞれに繰下げ時期を選択できます。

昭和1742日以降生まれの方(平成1941日以降に老齢厚生年金を受ける権利ができた方を含む)は、老齢厚生年金と老齢基礎年金を別々の希望月で繰下げできます。

 

加算額は、繰下げしても増額されません。

加給年金額(配偶者加給年金、子の加給年金)は、繰下げしても増額されません。また、繰下げ待機期間中は、加給年金部分のみを受けることはできません。

 

繰下げによる年金は、請求された月の翌月分からの支払いとなります。70歳到達日以後の繰下げ請求は、請求時期にかかわらず70歳到達時点での増額率になり、70歳までさかのぼって決定され支払われます。ただし、平成2641日より前に70歳に到達している方が、平成2641日以降に遅れて請求した場合、平成265月分からしか年金が支払われませんのでご注意ください。

 

「繰下げによる増額請求」または「増額のない年金をさかのぼって受給」のどちらか一方を選択できます

繰下げ請求をせず、66歳以後に65歳にさかのぼって、本来支給の年金を請求することもできます。70歳到達(誕生日の前日)月より後に65歳時にさかのぼった請求が行われると、時効により年金が支払われない部分が発生します。必ず70歳到達月までに請求してください。

 

繰下げ請求は、遺族が代わって行うことはできません。

繰下げ待機中に亡くなられた場合で、遺族の方からの未支給請求が可能な場合は、65歳の本来請求で年金決定されたうえで未支給年金として支払われます。

 

在職中の方は、調整後の年金が増額の対象となります。

繰下げ待機中に厚生年金保険の被保険者となった場合は、65歳時の本来請求による老齢厚生年金額から在職支給停止額を差し引いた額が、繰下げによる増額の対象となります。

 

共済組合等から支給される老齢厚生年金(退職共済年金)がある場合は、日本年金機構から支給される老齢厚生年金と同時に繰下げ請求を行う必要があります。

共済組合等から支給される老齢厚生年金(退職共済年金)を65歳から受給している場合は、日本年金機構から支給される老齢厚生年金の繰下げ請求はできません。また、繰下げ請求を行う場合は、共済組合等と日本年金機構のどちらか先に繰下げ申出を行った日で両方の老齢厚生年金を繰下げすることとなります。

 

厚生年金基金または企業年金連合会(基金等)から年金を受給されている方が、老齢厚生年金の支給の繰下げ請求を希望される場合は、基金等の年金も合わせて繰下げとなりますので、年金の支給先である基金等にご連絡ください。

 

<お勧めしたいこと>

老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方または一方の繰下げを考えている場合でも、受給額が具体的にいくらになるのか、お近くの年金事務所などで確認しておくことをお勧めします。

配偶者が亡くなった場合の遺族年金や、振替加算額など、一人ひとりの事情によって何が有利なのか、どんなリスクがあるのかが変わってきますので注意しましょう。

 

2018.07.23.解決社労士