外国人技能実習生がらみの労働基準法違反が多すぎる

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<労基法違反が7割!>

平成30(2018)620日、厚生労働省から外国人技能実習生の実習実施者に対する平成29年の監督指導・送検等の状況が公表されました。

外国人技能実習生を迎え入れる企業は、雇っているという感覚に陥ることがあります。しかし、技能実習生を迎え入れるというのは、あくまでも技能実習をさせるわけですから、雇い主ではなくて実習実施者という立場に立たされます。

全国の労働局や労働基準監督署により監督指導(調査)が行われた実習実施者のうち、労働基準関係法令違反が認められたのは実に70.8%に達しています。

 

<外国人技能実習制度>

外国人技能実習制度は、外国人が企業などでの実習を通して技術を習得し、母国の経済発展を担う人材となるよう育成することを目的としています。しかし、実習実施者では、労使協定を超えた残業、割増賃金の不払い、危険や健康障害を防止する措置の未実施などの労働基準関係法令に違反する事例が依然として存在しています。

外国人であっても、日本国内で働く人には、原則として日本の労働基準法などが適用されるのですが、適用されないという勘違いも多いようです。

 

<外国人技能実習生の保護>

全国の労働局や労働基準監督署は、実習実施者に対し、監督指導などを実施することで、技能実習生の適正な労働条件と安全衛生の確保に取り組んでいます。

■ 労働基準関係法令違反が認められた実習実施者は、監督指導を実施した5,966事業場(実習実施者)のうち4,226事業場(70.8%)。

■ 主な違反事項は、(1)労働時間(26.2%)、(2)使用する機械に対して講ずべき措置などの安全基準(19.7%)、(3)割増賃金の支払(15.8%)の順に多かった。

■ 重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは34件。

全国の労働局や労働基準監督署は、監理団体や実習実施者に対し、労働基準関係法令などの周知・啓発に努めるとともに、労働基準関係法令違反の疑いがある実習実施者に対しては監督指導を実施するなど、引き続き、技能実習生の適正な労働条件と安全衛生の確保に重点的に取り組んでいくということです。

なお、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど重大・悪質な事案に対しては、送検を行うなど厳正に対応していくそうです。

 

2018.06.22.解決社労士