就業規則や社内ルールでも困るデマ

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<大阪北部の地震で>

平成30(2018)618日午前8時前に、大阪府の北部で震度6弱の地震が発生しました。

「京セラドーム大阪の屋根に亀裂」「京阪電車が脱線」「シマウマが脱走」「箕面市全域で断水」などのデマが流れ、住民の不安をあおりました。

地域の住民にとっては大変な迷惑なのですが、これを取り締まるのは困難ですし、犯罪として立件するのも至難の業です。

一方、これが特定の会社の中で起こった場合には、犯人捜しは割と楽かも知れません。

会社の中で社員についての噂を流し、これが社内に広まった場合には、たとえその噂が真実であったとしても、刑法には次のように規定されていて、名誉毀損罪が成立しうるので注意したいものです。

「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する」〔刑法2301項〕

 

<誰も傷付かない噂>

特定の店舗や営業所に、就業規則の運用について間違った噂が流れることがあります。

これ自体、誰の名誉も傷付けることは無いのですが、会社全体で考えたときは不公平が生じますし、内容によっては労働法違反となることもあります。

社長も人事部門の社員も知らないうちに、会社の一部門で違法なことが行われていても、なかなか気づかないものです。

実際、次のような噂は立ちやすいものです。

・入社して14日目までは自由に解雇できる。

・試用期間中は社会保険に入らなくてもよい。

・予め本人の承諾があればセクハラやパワハラは問題にならない。

・仕事のやり直しによる残業は本人に責任があるので残業代は出ない。

・残業を8時間貯めると1日休める。

・本人の不注意による労災は、自己責任なので労災保険の対象外となる。

・過失で会社の物品を壊したら全額弁償しなければならない。

どれもこれも職場の責任者に都合の良い嘘ですが、真に受けると罰則が適用されうる危険な作り話です。

 

<就業規則は有効であっても>

就業規則は、社内に周知すれば有効です。この場合の周知というのは、読もうと思えば社員の誰でも読める状態にしておくことです。

しかし、社員が就業規則のルールに従って行動できるようにするためには、定期的な教育研修が必要です。特に部門長以上に対しては、会社のルールをきちんと理解させ記憶させておかなければ、いつの間にか自分に都合のよいルールを作りかねません。

店長などの部門長が、何か困り事があって人事部門に相談したところ、「これは例外に当たるので…」という説明を受けても、それが店長にとって都合のよい話であれば、すべてに類推解釈や拡張解釈して運用することもあるのです。

 

会社を守るため、就業規則を含め会社のルールについては、定期的な研修会の実施を怠りたくないものです。

 

2018.06.19.解決社労士