建設業の人材確保・育成に向けた国の取組

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<平成30(2018)年度予算の公表>

平成30(2018)年3月30日、厚生労働省と国土交通省は、建設業の人材確保・育成に多角的に取り組むため取りまとめた平成30年度予算の概要を公表しました。

建設業の技能者の約3分の1は55歳以上となっています。

これは、他産業と比べて高齢化が進行しています。

このような中、建設業が持続的な成長を果たしていくためには、特に若者や女性の建設業への入職や定着の促進などに重点を置きつつ、働き方改革を着実に実行し、魅力ある職場環境を整備することにより、中長期的に人材確保・育成を進めていくことが重要な課題です。

厚生労働省と国土交通省は、引き続き、連携して関係施策を実施し、建設業の人材の確保・育成に取り組んでいくそうです。

 

<国土交通省と厚生労働省の連携>

国土交通省は、建設産業の健全な発展を図る観点から、建設業者団体や企業と連携し、就労環境の整備や人材確保・育成に向けた取組、建設工事請負契約の適正化等を実施します。

厚生労働省は、建設労働者の確保や雇用の安定を図る観点から、建設業者団体や企業が人材確保・育成等に取り組む際の助成金の支給やハローワークにおいて就職支援を実施します。

そこで、両省で連携して建設業の人材の確保・育成に向けた取組を進めていくわけです。

 

<予算の概要>

●人材確保

・建設業の働き方改革の推進116百万円

・社会保険加入の徹底・定着23百万円

・専門工事企業に関する評価制度の構築に向けた検討19百万円

・建設事業主等に対する助成金による支援53.3億円

・ハローワークにおける人材不足分野に係る就職支援の拡充25.8億円

・高校生に対する地元における職業の理解の促進支援15百万円

●人材育成

・地域建設産業における多能工化の推進60百万円

・建設業の働き方改革の推進 116百万円

・専門工事企業に関する評価制度の構築に向けた検討19百万円

・中小建設事業主等への支援9.2億円

・建設分野におけるハロートレーニング(職業訓練)の実施3.4億円

・ものづくりマイスター制度による若年技能者への実技指導33.9億円

・建設事業主等に対する助成金による支援 53.3億円

●魅力ある職場づくりの推進

・建設職人の安全・健康の確保の推進20百万円

・地方の入札契約改善推進事業96百万円

・建設業の働き方改革の推進116百万円

・社会保険加入の徹底・定着 23百万円

・時間外労働等改善助成金による支援19.2億円

・働き方改革推進支援センターの設置による支援15.5億円

・中小専門工事業者の安全衛生活動支援事業の実施1.1億円

・雇用管理責任者等に対する研修等の実施1.3億円

・労災保険特別加入制度の周知広報等事業の実施56百万円

・建設業における墜落・転落災害等防止対策推進事業59百万円

・建設工事の発注・設計段階における労働災害防止対策の促進事業30百万円

・建設事業主等に対する助成金による支援53.3億円

 

<企業が自主的に行うべきこと>

国が政策を推進してくれるにしても、各企業が放置できない緊急課題もあります。

予算の概要の中でも「建設業の働き方改革の推進」「社会保険加入の徹底・定着」など、複数のカテゴリーで重複しているものは重点項目ですが、企業が主体となって実施しなければ進まないものもあります。

このような項目については、社会保険労務士(社労士)などの専門家と相談しながら計画的に推進しましょう。

 

2018.04.07.解決社労士