守れない就業規則の理由

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<知られざる就業規則>

「就業規則の内容を従業員に知られてしまうと権利を主張される」というような理由で、就業規則のファイルを見つからない所に保管している会社もあります。

しかし、就業規則を周知しないのは労働基準法違反ですし、周知しない就業規則というのは、たとえ所轄の労働基準監督署長への届出をしてあっても効力が無いのです。

そのため、会社から従業員に対して就業規則上の義務を果たすように求めることができませんし、不都合な行為に対してペナルティーを科すこともできないのです。

それでいて、就業規則が無くても、労働者に保障された法的な権利は、従業員から主張されたら会社は拒否できません。

 

<わかってもらえない就業規則>

就業規則というのは、なかなか従業員に見てもらえないものですし、条文の意味を説明しないと理解してもらえないことがあるものです。

かつて、自分の勤務先でふざけた写真を撮ったアルバイトがSNSに投稿した結果、閉店に追い込まれるような事件が相次ぎました。

たとえ、「会社の信用を傷付けた時」という規定が就業規則にあったとしても、アルバイトはその規定の存在を知らないかもしれませんし、知っていても自分の行為がその規定に当てはまるという理解が無かったのでしょうか。

入社と退職が盛んな時代ですし、法改正に合わせた就業規則の改定も頻繁でしょうから、少なくとも年に1回は就業規則の勉強会を繰り返す必要があるでしょう。

 

<ポンコツな就業規則>

政府が少子高齢化対策の継続的な推進に力を入れていますから、人を巡る法改正は盛んです。これに対応できていない就業規則は多いことでしょう。

こうした流れとは別に、制服を廃止して長年経った今でも「勤務中は制服着用」という規定があったり、全館禁煙なのに「喫煙は定められた場所で」という規定が残っていたりします。

これでは、会社が本気でルールの整備をしていないことが明確ですから、従業員も就業規則を守る気持ちも薄れてしまいます。

 

<ありえない就業規則>

「セクハラを行ったら懲戒解雇」というありえない規定を見ることがあります。

それでいて、社内にセクハラの定義を定めるルールが無かったり、どのような言動がセクハラに当たるのかについて教育・研修が無かったりします。

セクハラにも程度の差があり、程度の軽いセクハラ行為で一律に懲戒解雇というのは、たとえ就業規則に規定があったとしても無効になります。

「唇、ツヤツヤだね」と言っただけでクビになりうる就業規則というのは恐ろしいです。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

3年以上改定していない就業規則があれば、社労士のチェックが必要でしょう。

とりあえず必要な改定と届出をして、社内研修を行えば当面は安心です。

その後のことは、社労士と相談して決めれば良いことです。

 

2017.12.17.解決社労士