建設業の働き方改革

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<企業が取り組むべき課題>

広い視点から、企業が取り組むべき課題を整理すれば、次の3つに集約されると思います。

 

・労働条件の改善 ・労働環境の改善 ・労働生産性の向上

 

建設業は危機的な人手不足の状態にあります。それは採用が困難だからです。

採用できないのは、応募者がいないからであり、応募者がいないのは労働条件労働環境が他の業界よりも好ましくないからです。

 

貴重な応募者も、働き手としての資質や意欲は企業の期待通りではありません。

他の業界で採用されない人が、建設業界に応募してくるというケースが多くなっています。

その結果、新人が給料に見合った働きをしてくれません。労働生産性が低い新人が多いのです。

 

<たとえば休日は>

労働基準法には、休日について次の規定があります。

 

第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。

2 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

 

ところが、国土交通省の「建設業における働き方改革」という資料によれば、建設工事全体では、約65%が44休以下で就業している状況です。

また工事全体で、4週当たりの休暇日数は平均4.60日だそうです。

これらの数字は、日建協「2015時短アンケート」を基に作成されていますので、実態はもっと深刻なのかもしれません。

週休2日が当り前だと思っている労働者は、あえて建設業界に転職しようとは思わないように思われます。

 

<労働時間の規制>

建設業では、特例により労働時間の規制が緩くなっています。

そこで、政府の働き方改革実行計画では、建設業だけの特別扱いをやめて、他の業界と同じ規制にしようとしています。

 

(現行の適用除外等の取扱)

現行制度で適用除外となっているものの取り扱いについては、働く人の視点に立って働き方改革を進める方向性を共有したうえで、実態を踏まえて対応の在り方を検討する必要がある。

建設事業については、限度基準告示の適用除外とされている。これに対し、今回は、罰則付きの時間外労働規制の適用除外とせず、改正法の一般則の施行期日の5年後に、罰則付き上限規制の一般則を適用する(ただし、復旧・復興の場合については、単月で100時間未満、2か月ないし6か月の平均で80時間以内の条件は適用しない)。併せて、将来的には一般則の適用を目指す旨の規定を設けることとする。5年後の施行に向けて、発注者の理解と協力も得ながら、労働時間の段階的な短縮に向けた取組を強力に推進する。

 

<中小企業での取引条件の改善>

中小企業は、取引関係では弱い立場にありますが、建設業では特に弱い者いじめの危険にさらされています。

そこで、政府の働き方改革実行計画では、建設業の中小企業を支援する取り組みを計画しています。

ただ、何をどれだけ支援してくれるのかは、具体的に明らかになっていません。

 

(取引条件改善など業種ごとの取組の推進)

取引関係の弱い中小企業等は、発注企業からの短納期要請や、顧客からの要求などに応えようとして長時間労働になりがちである。商慣習の見直しや取引条件の適正化を、一層強力に推進する。

建設業については、適正な工期設定や適切な賃金水準の確保、週休2日の推進等の休日確保など、民間も含めた発注者の理解と協力が不可欠であることから、発注者を含めた関係者で構成する協議会を設置するとともに、制度的な対応を含め、時間外労働規制の適用に向けた必要な環境整備を進め、あわせて業界等の取組に対し支援措置を実施する。また、技術者・技能労働者の確保・育成やその活躍を図るため制度的な対応を含めた取組を行うとともに、施工時期の平準化、全面的なICTの活用、書類の簡素化、中小建設企業への支援等により生産性の向上を進める。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

人手不足は今の今問題なのであり、次の3つの課題は、政策の実行を待たずに各企業が独自に取り組まなければ体力がもちません。

 

・労働条件の改善 ・労働環境の改善 ・労働生産性の向上

 

残された体力で何をどうすべきか、信頼できる国家資格者の社労士にご相談ください。

 

2017.10.03.解決社労士