厚生年金加入逃れの刑事告発

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<加入逃れの実態>

本来は厚生年金の加入対象なのに、会社の法定福利費を不当に削減するため、あるいは、手続がよくわからないなどの理由で、会社が正しく手続をしないケースがあります。

このような理由で、やむなく国民年金に入っている従業員は、推計で約200万人に上るというのが平成27(2015)年末の実態でした。

これを受け、政府は厳しい対応が必要と判断しました。

 

<マイナンバー導入による実態解明>

マイナンバー制度の利用により、税関連情報と社会保険関連情報を照合すれば、不正な加入逃れの実態は解明されるといわれています。

国税庁による会社の税関連情報と、厚生年金の加入記録を突合した結果、厚生年金の加入対象となる可能性がある会社は、平成27(2015)年末の時点で全国に約79万あったそうです。

こうしたことから、全国の日本年金機構職員が中心となって、詳しく会社の実態が調査されています。

 

<刑事告発の準備>

厚生労働省と日本年金機構は、保険料を払いたくないなどの理由で厚生年金への加入を逃れている悪質な事業主について、刑事告発するかどうかを判断するための新たな客観的基準を策定しています。機構と警察庁とで基準確定のための協議もしています。

全国一律の基準を設けることで、迷うことなく逮捕や書類送検ができるようにしているわけです。

ここまで準備を進めてきて、刑事告発をためらうことは考えにくい情勢です。

 

2018.08.03.解決社労士