ジョブ・カードのデジタル化

2022/10/04|919文字

 

<マイジョブ・カード>

令和4(2022)年10月26日、厚生労働省が、ジョブ・カードのデジタル化に向けて、新たなウェブサイト「マイジョブ・カード」を公開しました。

ジョブ・カードは、個人のキャリアプランや職務経歴を記録し、求職活動や能力開発に役立てるもので、これまで、紙または電子媒体で作成・保存することができました。

今回公開されたウェブサイトでは、オンライン上でジョブ・カードを作成・管理ができるようになりました。

また、マイナポータルからシングルサインオンできるほか、ハローワークインターネットサービスやjob tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))と連携し、登録情報の活用や、職業情報やキャリア形成に役立つ情報取得ができるようになりました。

 

<採用強化・マッチング向上>

ジョブ・カードを応募書類として活用すると、職業能力や強みなどが決められた様式によって得ることができるため、ミスマッチ防止や採用後の定着につながります。

ただし、応募書類として活用されるジョブ・カードの情報は労働者本人の意思により提出されるものです。

本人の意思に反して提出を求めることはできません。

 

<人材育成・人事評価>

ジョブ・カードの活用やセルフ・キャリアドックの導入により、定期的なキャリア開発や職業能力開発が実現できます。

若手・中堅社員の研修制度が整備されていない企業でも、計画的な人材育成と能力評価が可能になります。

 

<社員のモチベーションアップ・定着促進>

キャリア研修やキャリアコンサルティングなど、キャリア形成支援を行うことで、今後のキャリアパスを見通し、今の仕事の意味や価値を理解することができます。

仕事や能力開発への意欲を高め、定着を促進する効果が期待できます。

 

<解決社労士の視点から>

ジョブ・カードは、採用から人材育成、人事評価、適正配置など、人事の様々な場面で活用でき、従業員ひとり一人の持てる力を最大限に発揮することができます。

ただし、ジョブ・カードを利用する/しないは個人の自由です。

企業としては、「ジョブ・カードを利用し情報を提供すれば、計画的な人材育成に活用します」というアピールをすることによって、利用を促すのが得策でしょう。

 

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