レジリエンスが高い人を採用

2022/09/04|1,016文字

 

<レジリエンスという言葉>

物理学で、ストレス(stress)は「外力による歪み」を意味し、レジリエンス(resilience)は「外力による歪み」を「跳ね返す力」を意味します。

どちらも心理学の世界に入ってきて、レジリエンスは「極度に不利な状況に直面しても、正常な平衡状態を維持することができる能力」などと定義されています。

単純に考えれば、ストレスを跳ね返す力ということになります。

 

<レジリエンスの個人差>

レジリエンスには個人差があり、レジリエンスが高い人、低い人には、次のような特徴が見られます。

 

【レジリエンスが高い人の特徴】

特徴1:自分を信じ、未来や将来に対して肯定的・前向きに考えることができる

特徴2:感情に溺れて一喜一憂することはなく、自分の気持ちや感情をコントロールすることができる

特徴3:困難に立ち向かう意欲があり、挑戦を諦めない

特徴4:失敗を受け止め、反省して今後に活かそうと考える

特徴5:他人を信じ、信頼関係を築ける

 

【レジリエンスが低い人の特徴】

特徴1:自己不信感が強く、未来や将来に対して否定的で前向きに考えることができない

特徴2:感情に溺れ一喜一憂し、自分の気持ちや感情をコントロールすることができない

特徴3:困難を避けようとし、諦めが早い

特徴4:失敗を受け止められず、落ち込んだ状態が長く続く

特徴5:他人を信じられず、信頼関係を築けない

 

<レジリエンスが低い人の問題点>

レジリエンスが高い人と低い人とを比べれば、高い人の方が職場での活躍を期待できそうです。

レジリエンスが低い人は、成長が遅いでしょうし、それだけ戦力化されるまでの期間が長くなってしまいます。

また、極端にレジリエンスが低い人は、少し注意されただけでパワハラだと感じ、その場で泣き出してしまうかもしれませんし、翌日から長期欠勤に入った挙げ句、精神疾患の診断書を提出して業務災害を主張し、労災保険の手続をとるよう求めてきたりすることもあります。

 

<採用の段階で>

レジリエンスが低い人は、採用面接で謙虚に見えますし、従順で協調性があるように見えるかもしれません。

上記に示したレジリエンスが低い人の特性を踏まえ、過去の失敗から何を学んだか、あるいは仮想の事例で、失敗した場合のリカバリーの方法などを尋ねてみれば、ある程度まで見抜くことが可能でしょう。

どうせなら、レジリエンスが高い応募者を優先的に採用し、レジリエンスが低い人の入社は避けたいものです。

 

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