2021/11/04|1,042文字
<会社業務に不可欠な報連相>
複数の人が協力して、一人では成し得ないことを達成するためには、意思の疎通が必要です。
これを可能にするのが報告・連絡・相談です。
ですから、会社の中で報連相が適切に行われれば、その会社の中では社員一人ひとりの能力を遥かに超えた成果が得られます。
反対に、報連相が無かったり、いい加減な報連相だったりでは、多くの人が集まり会社として活動することが意味をなさなくなります。
これはすでに世間一般の常識ともいえることです。
それにも関わらず、会社の中には報連相の下手な従業員がいます。
上司は部下の報連相を待っているだけで良いのでしょうか。
<上司の指導>
上司は、報連相の下手な部下に対して、次のような指導をします。
・必要な情報の範囲は、情報の送り手が決めるものではなく、受け手が決めるものだから、相手のニーズを考えて報連相を行うこと。
・相手に伝わったことがすべてなのだから、自分が伝えたつもりになってもダメで、相手の都合を考えタイミングを見計らって報連相を行うこと。
・結論を先に言うこと。
・事実と意見を明確に分けること。
こうした指導を受けても、その部下がプライベートで家族や友人から「どうしてもっと早く言ってくれなかったの?」を連発されているような部下であれば、改善は容易ではありません。
社内で要求される報連相は、プライベートでのそれを、質的にも量的にも遥かに上回っているからです。
<報連相は双方向のコミュニケーション>
上司が部下に対して、報連相の重要性と適切な方法について精一杯の説明をして、部下が適切な報連相をしてくれるのを待ってみるということも行われます。
しかし、報連相は一人では成り立たないコミュニケーションの一つです。
報告・連絡・相談のすべてに相手がいます。
この相手を想定して積極的に行うというのは、報連相の下手な部下にとって、習慣になるまではむずかしいことなのです。
ですから、上司から部下に対して、次のようなOJTを行うことが不可欠なのです。
・〇〇は終わりましたか?終わっていたら報告してください。
・〇〇の件、先方には連絡してありますか?先方の反応はどうですか?
・まだ〇〇に着手できていないようですが、何か迷っていることがあれば相談してください。
こうした指導を繰り返されることによって、部下は言われる前に自分で考えて報連相を行う習慣が身に着きます。
「あいつは報連相ができないんだよなぁ」とボヤく上司もまた、ある意味コミュニケーションが苦手なのかもしれません。