2020年 11月 23日

2020/11/23|1,297文字

 

<社会的な必要性>

企業内で女性が働く環境は、必ずしも快適ではなく、女性の能力が十分に発揮されていないといわれます。

このことは、次のような統計上の数値にも現れています。

・就業を希望しながらも働いていない女性(就業希望者)は、231万人に上ります。

・女性労働者のうち56.0%が、非正規労働者です。

※以上総務省統計局「令和元年労働力調査」より

・第一子の出産を機に退職する女性は46.9%います。

※国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査」より

国内では、生産年齢人口が長期的に減少傾向にありますので、人材確保の観点から、能力と意欲のある女性の力を活かす必要があります。

また、ニーズの多様化やグローバル化に対応するためにも、人材の多様性を確保するうえで、女性の活用が必須となっています。

 

<女性活躍推進法>

平成27(2015)年9月に女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)が制定され、平成28(2016)年4月1日に施行されました。

令和元(2019)年6月には、改正法が公布されています。

この法律は、女性の職業生活における活躍を推進するため、基本原則と国、地方公共団体、一般事業主の責務を明らかにしています。

また、基本方針や一般事業主による行動計画の策定等に関する事項を定めています。

ここで「一般事業主」とは、常時雇用する労働者が301人以上の事業主をいいます。

 

<一般事業主の義務>

一般事業主は、次の1.から4.までを行う義務があります。

 

【一般事業主の義務】

1. 自社の女性の活躍に関する状況の把握、課題分析

2. 1.を踏まえた「一般事業主行動計画」の策定、社内周知、公表

3. 「一般事業主行動計画」を策定した旨の届出

4. 女性の活躍に関する情報の公表

 

一般事業主は、一般事業主行動計画策定にあたって、原則として、「①女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供」及び「②職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備」の区分ごとに1つ以上数値目標を設定しなければなりません。(令和2(2020)年4月1日より)

一般事業主は、女性活躍に関する情報公表の強化が求められます。また、女性の活躍推進に関する状況等が特に優良な事業主に対する特例認定制度(プラチナえるぼし)が創設されました。(令和2(2020)年6月1日より)

一般事業主行動計画の策定・届出義務及び自社の女性活躍に関する情報公表の義務の対象が、常時雇用する労働者が301人以上から101人以上の事業主に拡大されます。(令和4(2022)年4月1日より)

 

<実務的観点から>

働き方改革との関連で、女性の活躍推進は今後も政策的に強化されていきます。

一般事業主の義務とされている内容は、多額の経費を必要とするものではありません。

企業としては、形式的に対応するのではなく、充実した内容を伴って対応すべきです。

これによって、せっかく戦力化してきた女性労働者の定着率が向上しますし、採用面でも優位に立つことができます。

なにより、お客様からの評価が上がりますから、優先順位を上げて取り組んでいただきたいと思います。

 

解決社労士

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